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夕焼けとお札(fuda)に人生を感じるのもまた佳し????

「金もいらなきゃ~♪オンナも要らぬ~♪♪、アタシャ、モ少し背がほしい~♪」

先日、NTVの人気お笑い番組で、背の低い落語家が、よせばイイのに天童よしみさんの真似をしながら、一節(hitofushi)唸(una)りながら、大きな笑いをとっていました。

人生イロイロですから、100人100様(yoh)の夢があり、願望がありますが、順風満帆に、人生の追い風の中を何の苦労も無く過ごしている人がいるとしたら、それはそれで素晴らしい事です。
大海原をゆく帆船のように真っ青な空と海の間を、白い帆(ho)に南の風をいっぱいに孕(hara)んで、まっしぐらに白い波をけたてるように人生を進んで行けば良いのですから...。

「でも、それって結構、面白くなくありませんか?」

このATFコラム流に書くなら...
~~「人生って失敗ばかりの繰り返しの方がイイです~」
「大切なのは、心の風景をいつまでも忘れないこと~」
「何気ない日常の風景の中には、大切な人との思い出や、生活のワンシーンが必ずあります~」
「その大切な人がスグ傍(soba)に居るという気持ちを忘れずに過ごすことによって、あなたの心の風景に未来が宿ります~」だから...?
「心の風景を大事にしまっておきましょう...」
「あなたにとって、どんな心の風景がありますか?」~~
と言うタッチになります。

私には心の風景が沢山ありすぎて、毎日、寝る瞬間にフラッシュバックさせながら、心で写した「記憶の風景」を頭の中で眺めているわけですが、とりわけ、人生の節目の日に、必ず現れた現象があって...それは「夕焼け」でした。

あの「七つの夕焼け」が、いつでもポ~~ンと頭の真ん中に飛び出します!!
そんな日の夕焼けに負けない夕焼けに出会ったので、皆様にもおスソ分け致しましょう。
それは、何かが始まる予感がする元町の夕焼けです。

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更に、コレ、見たことある方は凄いです。

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観察眼と好奇心のある方と申し上げましょう...街並みが美しい近江八幡のとあるお店。
玄関の扉の裏側に年号と12月12日の文字を手書きにしたお札がありました。
何枚も何枚も紙の大きさもまちまちですが、毎年の年号と12月12日がかならず書かれていたのです。
古くなるほど色あせているところを見ると、毎年この日が近づくと紙に年号と12月12日と書いてはっているようで、一番古いものは昭和二十五年十二月十二日というのもありました。
なんと60年以上も前のお札です。

実はコレと同じものを見たことがあるのです...。

場所は、横浜、馬車道の老舗・勝烈庵総本店です。
店内のレジ脇、正面出入り口の扉を出ようとする時の、右上の柱脇に「12月12日」と墨書きされた名刺の半分くらいの紙切れが貼られていたのです。
しかも天地逆さまに...。

余談ですが、良く、中華街では家の門や入り口に「春」、「福到」などの字が春節の頃に見受けられ、それらが逆さに貼られていますが、幸せや喜びが転がり込んで来るようにとの願いと聞いているので、多分、その関連かな~と。

実はもう30年近く以前から、勝烈庵に行くたびに帰りがけに見上げていて、ある時は黄色くなって剥がれそうな時もあったし、真っ白な紙に墨が鮮やかな時もあって、何か、その存在感と同時に、馴染みになっちゃって、いつか聞こうと思っていながら、そのまま時が流れていたのです。

丁度、街の会議で、勝烈庵のお嬢さんで現・社長の「本多さん」が居たので、即、聞いてみました。
それは彼女のお婆ちゃんの代からの習慣だそうで、ナント「泥棒よけ」とのことでした。
それで、レジの脇の出入り口の上に貼ってあったんですネ。
で、なんで12月12日なのか?
本多さん曰く「天下の大泥棒、石川五右衛門が捕らえられて釜ゆでになった日で、二度とこの世に舞い戻らないように逆さに貼ってとのお婆ちゃんからの伝言」とのことで、ご先代の店やスタッフへの安全に対する愛情を深く感ずる事ができました。
また、逆さの意味は、ドロボウは天井裏から侵入して来るので、自分が除いた瞬間、そのお札が正しく読める様にとの配慮もあると伺いました。

ですから、勝烈庵で美味しい勝烈定食や特に神奈川の名品「やまゆりポーク」を頂いた時は、「ジュウニガツ・ジュウニニチ、ジュウニガツ・ジュウニニチ」と心の中でお題目を唱えて先々代から受け継がれている「縁起モノ」を有難く次代へ受け繋いでもらえるように祈ることにしたのです。

春の彼岸を過ぎて、さくら前線の真っただ中。
「本格的に春近し」の今日この頃となってまいりました。


Tommy T. Ishiyama