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ピアジェ

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 腕時計投資家の斉藤由貴生です。連載第2回目の今回は、ピアジェというブランドについてお話させていただきたいと思います。

 ピアジェといえば、超高級ブランドというイメージありますが、その印象は、一般的には「宝石ギラギラな宝飾時計」として認識されているかと思います。

 けれども実際、ピアジェというブランドは、数少ない昔からのマニュファクチュール。この事実は、プロの方には常識でしょうが、一般認知度はかなり低いといえます。

 近年、多くのブランドが自社製ムーブメントを売りにしているように、マニュファクチュールの価値は、一般的に高まっているといえます。例えば、高級腕時計の初心者でも、自社製ムーブメントという点に興味を持つ人は多く、決してマニアックな要素ではないと感じます。

 そして、昔からマニュファクチュールとして存在するブランドは、とても人気が高く、その筆頭こそパテックフィリップとロレックスでしょう。

 さてここで、パテックフィリップについて一度考えてみたいのですが、かつてパテックフィリップの代理店が一新時計だった時代と、今の時代とでは、日本におけるパテックフィリップというブランドの存在感が全く異なるといえます。

 2000年前後という時代、日本ではロレックスブームが起こっていましたが、その際パテックフィリップはあまり注目されていませんでした。例えば、当時の時計雑誌をひらいてみると、多くのページはロレックスに割かれており、その他のページでも、当時のロレックスと同じか、それ以下の価格帯の時計が目立ちます。

 今では、ノーチラスを始めとして"定価より実勢価格のほうが高い"という現象が、パテックフィリップにおいて、いくつものモデルで起こっていますが、当時はごく一部の希少品ヴィンテージを除くと、ほとんどのパテックフィリップが定価より安く販売されていました。ちなみに、ロレックス以外のブランドでも、定価より実勢価格が高いという現象は起こっており、2002年頃だと、パネライのPAM00050がそれに該当したといえます。

 パテックフィリップの注目度はが高くなったのは2005年頃からだといえますが、2007年頃には、生産終了品が定価よりずいぶん高くなるという現象となっていました。

 ロレックスの注目度が高くなり、後にパテックフィリップが注目されるというこの現象は、時計ファンの目が肥えてきたり、「もっと上」を手に入れたいという欲求からすると、当たり前だともいえるでしょう。
 
 ただ、パテックフィリップが人気のブランドとして注目されてから、「パテックフィリップの次」という存在は、長らく出てこない状況となったように感じます。

 もちろん、パテックフィリップは腕時計ブランドの頂点というポジションですから、「次」が出てこないのは当然といえます。

しかし、それでも、そろそろ「パテックフィリップの次」という存在が注目されても良いのではないかと思います。

 そして、それに最も適当なブランドこそ「ピアジェ」であると思うのです。

 ピアジェは、古くからマニュファクチュールとして存在する数少ないブランドですが、同時にパテックフィリップに対抗できる価格帯でもあります。

 そして、その世界観は独特で、ピアジェのような時計は他に存在しないといえます。

 ピアジェというブランドは、他のブランドに全く興味を示さず、まさに「わが道を行く」という点がとても魅力的。そして、それを全くアピールしない傾向があります。この隠れた魅力と独特の世界観こそが、まさに「パテックフィリップの次」なる存在として、とても良いといえます。

 しかし、まだ多くの人がその良さに気づいておらず、現状、ピアジェの中古はとても安い状態。ただ、それでも、ピアジェのポテンシャルは高いといえ、何かのきっかけさえあれば、多くの人に注目される存在となっても不思議ではないといえます。

 この素晴らしいピアジェというブランドが、いったいいつになったら大注目されるのか、気長に待っていたいと思います。

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