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オメガ

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 腕時計投資家の斉藤由貴生です。

 連載第12回目の今回は、オメガについてお話させていただきたいと思います。

 

 オメガといえば、シーマスターやスピードマスターなど、有名かつ人気なモデルが多い印象で、実際多くの人がオメガを持っている(持っていた)と思います。

 それは、中古市場からも感じることができるのですが、オメガの中古本数はとても数が多い傾向があるといえます。

 

 しかし、そういったオメガの腕時計は、それが「シーマスター」という有名モデルだったとしても、型番まで知名度があるというモデルはほぼありません。

 最も有名なのは「ムーンウォッチ」と呼ばれるスピードマスタープロフェッショナルだといえますが、それも2014年モデルからは型番が大変長くなり、覚えたくても覚えられない状態となっています。

 ロレックスやパテックフィリップの場合、ある程度人気なモデルになると、一般ユーザーから型番を認識されるため、「サブマリーナ」でも、緑ベゼルと黒ベゼルでは相場が異なるということは認知されているでしょう。

 

 オメガはロレックスに匹敵するほど、ブランド自体の知名度があり、「スピードマスター」や「シーマスター」といったモデル名自体も有名。

 けれども、それらラインナップの中で有名な型番が圧倒的に少ないため、中古相場での価格変動はあまり目立たない傾向があるといえるのです。

 ただ、近年の販売価格を見ていると、2000年頃のモデルの場合、当時の新品実勢価格より高い水準で売れている様子を目にします。

 そういった傾向があるのは、ムーンウォッチ(3570.50)のような有名モデルに限らず、比較的マニアックなモデルでも同様。

 私も、当時のオメガで「今でも機会があれば買おうと思っている」といったモデルがいくつかあるのですが、同様の考え方をしている方が一定数いらっしゃるのかもしれません。

 モデル数が多く、なおかつ有名型番が少ないため、人気が集中して「高くなる」という現象はあまりない一方、それぞれのモデルに対して一定数のファンがいるため、かつてより値上がり状態でも需要があるのだと感じます。

 

 そんなオメガですが、近年では、目立った値動きをするモデルも登場。

 そういったモデルは、主に限定モデルという傾向があります。

 例えば、スピードマスターならば、アラスカプロジェクトやスヌーピーが該当、シーマスターならば007モデルが比較的それに当てはまると感じます。

 「限定モデル」という存在は、ユーザーからすると「価値」を感じやすく、実際新品購入の際、デパートの外商などでも、「限定」という言葉はウリ文句としてよく聞きます。

 私は、かつて高輪会(西武そごう系の外商イベント)に行った際、当時の社長から紹介され、西武百貨店の腕時計担当バイヤーに案内してもらったのですが、その方の売り文句は「限定モデル」という言葉だったと記憶しています。

 しかし、そういった限定モデルのほとんどは、中古市場ではあまり評価されていないのが現実だと感じます。

 評価されない理由としては、そのモデル自体に魅力を感じられないという点もあるでしょうが、認知されていないという点が大きいとも思います。

 それに対してオメガは、「限定モデル」が評価されているわけですから稀有なブランドだといえます。

 なぜ、そういった傾向がオメガにあるのかというと、おそらく「オメガ」という知名度、「スピードマスター」というモデル自体の知名度があり、それに「限定」という要素が相性が良いのだと推測できます。

 他のブランドの場合、「限定モデル」と言われても通常販売モデル自体も数が少なかったり、知名度が低かったりするため「ピンとこない」ということもあるかもしれません。

 それに対してオメガは、シリーズ名自体の知名度があるため、「限定モデル」のキャラクターが引き立つのだと思います。

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